怖い話

 

     

 みなさん、のっぺらぼうって知ってますよね。そう、目や鼻や口が何にもない、のっぺりんとした顔のお化けのことです。いろんなお化けがいる中で、のっぺらぼうって、どちらかというと、地味というか、あんまり怖くありませんよね。

 それに比べると、「リング」は怖かったあ!!初めて見た時は、腰を抜かしました。呪いのビデオ自体の映像とかも、人間の無意識下の、恐怖の根源に触れてくるようなものがありました。

 私が、この映画、いちいちリアリティがあるなあ、と思ったのは、死んだ人が、顔を隠して出てくるとこです。(貞子だけじゃなく、死んだあとの高山竜司(真田広之)とか。)

 というのも、夢に死んだ人が出てきたり、幽霊を見てしまった時、「顔を隠していた」、という話を、実際に、よく耳にするんですよ。

 漫画家の山岸涼子先生の漫画にも、顔を隠して出てくる幽霊の実話がありました。 出てきた幽霊が、正座して、豆絞りの手ぬぐいで顔を隠していたのですって。

 それとか、平安時代のお姫様みたいな人が出てきて、着物の柄まではっきり見えるのに、顔だけがぼんやりしていて見えなかったという話も聞きました。

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 昔、夏休みの昼間に、テレビで「あなたの知らない世界」とか恐怖番組をやっていましたよね。そういう番組には、「霊能解説者」みたいな専門家(?)の人が出ていて、霊現象の原因とか対処法とかを解説してくれたものです。

 幽霊が顔を隠して出てくるということについて、誰だったか男性の解説者が、「霊が、見る人をびっくりさせないために顔を隠して出てくるんですよ」と言っていました。「そうなのか〜」と私は思っていました。

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 ところが、最近、「虐待」についての本を読んだんですよね。父親から、子供時代、性的虐待を受けてきた女性の手記です。

 その女性は、虐待を受けた翌日、母親の顔がいつものっぺらぼうだった、と言うのです。

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 これは一体どういうことでしょうか。

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 おそらく、その女性は、記憶に残していたら正気を保てないほどの恐ろしい形相を見てしまったため、記憶を消してしまったものと思われます。

 母親は、娘のことを守ろうともせず、むしろ、娘が夫を奪ったように思い、嫉妬を表していたのかもしれません。どちらにせよ、子供であったその女性には耐えられないような表情であったはずです。

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 人間の記憶のしくみというのは、このようになっています。

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 お分かりでしょうか。

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 テレビの霊能解説者は、「霊がわれわれをびっくりさせないため」と言っていましたが、事実は逆で、のっぺらぼうや、顔を隠した幽霊を見た人は、

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覚えていると気が狂ってしまうぐらい恐ろしい顔を見てしまったために、

自分で記憶を消してしまったのです。

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...あなたの記憶の中に、のっぺらぼうはいませんか...?

     

 

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